なんにでもなれるもの

なんにでもなれるもの


なんにでもなれるとしたら

いったい何になるだろう

空、海、山、川

小鳥、野菊、もみじ、いちょう

なんにでもなれるとしたら

いったい何になるだろう

なのに人間は

人間にしかなれない

これはどうしてなのだろう

人間だって

なんにでもなれたらいいのに

 

なのに

なれるものとなれないものがある

いや

なれないものは本当はなにもないはず

なんにでもなれる

そう

人間だってなんにでもなれる

なると思えば

いつかはなれる

それどころか今日にでも

夢に見るかもしれない

そうだ

そうなんだね

なんにでもなれるんだ

人間だってなんにでもなれる

なんにでもなれる

でも

人間でいたいな私は

だけど

なんにでもなれるんだ

そうか心が自由なら

なんにでもなれる

なんにでもなれるものは

なんにでもなれる

なんにでもなれるもの

 

 

 

 

近未来

近未来

 遠く遥かにあるはずの
 まだ見ぬ夢の翼よ
 いつも どこかで囁いていた
 届かないはずの 鳥の声か
 海の彼方の舟の帆か

 想像を超えた現実に怯(おび)え
 打ちのめされてしまっても
 いつかはきっと羽ばたけると・・・
 
 遠く遥かにあるはずの
 まだ見ぬ夢の翼よ
 目が覚めれば忘れてしまうような
 あるはずの無い世界が
 まるで そこにあるようなそんな近未来がきっと来る
 
 そうだ、飛んでゆくのではなくて
 それは 思いもかけずにやって来るのかもしれない
 そう遠くない未来に

 いや、たどり着くものなのかもしれない
 こうしている今の一歩先に

 まだ見ぬ夢の翼よ 
 それはいったいどんなものか
 それを知っているのは
 それを探しているはずの 
 自分だけにしか解らない 自分のなかの心の翼だ